導入事例
工程 : 樹脂成形加工
株式会社イワハシ様は、創業約70年の歴史のあるプラスチック成形加工の会社です。
樹脂製の超精密機械部品の少量生産から日用品の大量生産まで様々なオーダに対して幅広く対応できる生産設備を備えています。
完成品納品にはこだわりを持って、製造工程から組立・包装、そして物流までを一気通貫で提供できる一貫生産体制を強みとしています。
同社は20台以上もの射出成形機を保有しておりますが、工程管理に課題を感じていました。
2021年に『ものレボ』を導入していただき、生産工程の見える化や計画と実績の比較・分析にも役立てていただいています。
今回は、導入のきっかけや導入後の効果について取締役の岩橋様にお話をお伺いしました。
私がイワハシに入社したとき、過去の生産における数値やデータがなく属人化している状況に危機感を抱いたことが、導入を検討したきっかけです。
私はIT業界の出身でして、従来からデータを蓄積しそれを基に物事を判断することは大切だと考えていました。
しかし、入社当時のイワハシにはデータが存在せず、社内のあらゆる状況が見える化されていないが故の課題が沢山ありました。
課題は大きく分けて3つでした。
1つ目は、製造現場で暗黙知化された情報やルールが多く、新入社員の業務習得の難易度が上がっていることでした。
作業の所要時間や製造工程の全体的な流れなど、製造過程の情報がないため新しく入ったメンバーは先輩社員に一つ一つ聞かなければ分からず、業務習得の負担が大きくなっていました。
2つ目の課題は、製造工程の先の計画が見通せないことでした。
当時はホワイトボードで当日の工程の進捗管理を行っており、完了した工程を消していくことであと何時間で作業が終わるかの見通しを出していました。
数日・数週間先の計画が見える化されていれば、現場メンバーも将来の計画の確認や調整が行うことができ、業務効率化が期待できるのに、と考えていました。
最後は工程計画を立てられる人が社長しかいない状況に課題を感じていました。
当社は様々なオーダーに対して一気通貫で対応できることが強みですが、一方で製造工程の複雑化や従業員の製造スキル、機械設備の空き状況など工程計画作成のために加味する情報が多く工程計画の作成業務が煩雑化していました。
この煩雑化した業務に対応できるのはノウハウを持っている社長1人しかいないことに、経営リスクを感じました。
個人に依存せずに工程計画を作成できる体制を築こうと考えました。
製造情報の蓄積、工程計画の見える化、工程計画の脱属人化、この3つの課題を解決するために、ITツールをいれようと動き出しました。
最終的な決め手は、サブスクリプションサービスであったこと、簡単に導入できること、そして今後のサービスの成長性を期待できると思ったことです。
システムの選定条件には、先ほど挙げた3つの課題解決につながるシステムであることに加え、製品の出来高から工程進捗をリアルタイムに把握できることも挙げていました。
リアルタイムな工程進捗の把握は、問題の検知や改善のためのアクションにつながり、従業員だけではなく、管理者側の負担も削減できると考えていたからです。
そして、最終的に「ものレボ」含めて3つの工程管理システムで悩みました。
1つのシステムはプラスチック成形に特化していることが魅力的でしたし、もう1つは有名なベンダーが提供しているシステムで導入実績も多く見受けられるものでした。
実は、ものレボさんのお話を聞くまでは、どのシステムにするかかなり悩んでいたのですが、初回の打合せの際にものレボでできることとできないことをはっきりと教えてくれて、その誠実さに惹かれました。
サブスクリプション型のサービスでスモールスタートが可能な点、導入費用が0円で手軽に導入できる点も魅力的でした。
そして最後の決め手は、サービスそのものが現在進行形で改善や機能増強が行われている点でした。
お話を聞いていて「もっと進化していくな」と今後の成長性を感じました。
これが決定打でした。
はい、スムーズに進められました。
導入するにあたり、まずは従業員から理解を得ることと運用に必要な環境整備から始めました。
従業員に説明する時には「なぜものレボを導入するのか?」と目的から説明することを心がけました。
また環境整備においては、小規模なチームから1ヶ月間だけ「ものレボ」を導入するスモールスタートを行い、どのように運用するのが良いか現場の製造担当者と話し合いながら最適な運用方法を模索していきました。
自分が一方的に導入を推し進めるのではなく、製造担当者と一緒に改善方法を考え最適化に向けて動いていけたことは非常に嬉しかったです。
スモールスタートしたことで、製造担当者への負担を最小限に抑えつつ「ものレボ」への理解を深めることができ、スムーズな本格運用につながったと実感しています。
当初の3つの課題は解決に向かっています。
計画値と実績値のデータは「ものレボ」に蓄積しています。
各工程の数値化が進んでいるのでパーセンテージや絶対値で評価を行い、改善に繋げられるようにもなりました。
これまでは予想外のことが起きるたびに会議を開き、経験則で要因を検討する場面が多かったのですが、今では定例会議で定量的なデータを用いながら相談しています。
ものレボをご提案頂いたときに「計画値と実績値が記録されることが強みです」と伺ってましたが、本当にそのとおりだと思っています。
当日の計画の共有だけで精一杯だった環境は、向こう1か月の計画が全て見える化できている環境になりました。
そして、リアルタイムに進捗状況が把握できるようになったので、「これはいつ終わるんですか?」「いつから始まるんですか?」と製造担当者に聞きに行かなくても分かるようになったことは管理者目線では大きな効果です。
運用に慣れてきたので、いよいよ工程計画の脱属人化という次のステップに挑戦しようとしています。
今はまだ一部の案件のみですが、「ものレボ」を使って社長以外が工程計画を組んでいくテスト運用を始めました。
社内活動全てを定量値で見えるようにしていきたいです。
ものレボの導入をきっかけに、データ活用する風土が全社に浸透しつつあります。
今までは前工程の成形部署を中心にものレボを利用していましたが、後工程にも導入を進めて全社活動として定量化を実現していきたいです。
もう一つやりたいことは、現場も巻き込んで製品原価を最適化させていくことです。
今では、原料や機械のチャージを考慮した原価の確認や理想的な原価の試算は、データ化を進めていく過程でいつかできるだろうと思っています。
しかし、どの工程が利益率が高いかといった、工程の最適化は現場と共に考える必要があります。
現場を巻き込んだ改善活動は、今後も継続して挑戦していきたいと思います。
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